会計維新の年
1999.1.1(金)
新年あけましておめでとうございます。
財務諸表不信を招く簿外債務問題で明けた昨年は、私にとってかつてないほど変化に満ちた1年でした。年の瀬にかけて新連結決算規則への対応に追われていたのですが、新しく迎える年には税効果会計や退職給付会計、キャッシュフロー計算書の導入が待ちかまえており、昨年にも増して忙しい年となりそうです。
実務対応に追われることとなりますが、そんな中でも会計の基本を忘れず、地に足をつけて仕事を進めて行きたいと思っています。
昨年起こった長銀やヘッジファンドLTCMの破綻は、いずれもディスクロージャーの不充分な企業に資金を集めることの危険性を再認識させる事件でした。企業という経済的仕掛けは、利益という名の付加価値を生み出しますが、それが本物なのか虚構なのか、その生み出される過程を投資家はチェックしたがっています。そしてその過程を開示するというディスクロージャー制度は、経営者に虚構の利益を作らせないための、最大の牽制効果を持っています。ディスクロージャーによって経営者は、自分の取りうる選択肢を狭められるかもしれません。しかしこの制度は、同時に投資家からの信頼を勝ちうる最大の手段でもあります。ディスクローズ回避ではなく、積極的に自分の選択した経営判断をアピールすることが、経営者にとっても有益であるということが次第に認知されつつあり、新年はこれまでにも増して、投資家・経営者の双方から、信頼できるディスクロージャー制度の確立が求められることでしょう。
会計不信から信頼される会計へと、維新とも言える大きな変化が待ちかまえています。その変化を自身のこととして体験できるということは、かつての会計学徒として幸せな1年になりそうな予感がします。
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