オンライン・トレード
2000.05.28(日)
4月から5月のこの時期、3月決算会社の経理担当者は繁忙期である。私も例外に漏れず繁忙期だが、ふと我を取り戻してふりかえってみると、世の中の動き、とりわけ経済の動きに無関心になっていることに気づいた。経済をマクロ・ミクロと分けた場合、ミクロの中のミクロ、最も小さい経済単位(企業)の動きばかりを気にして、もっと大きな動きが見えなくなっている。
これじゃぁいかん、経済の動きにもっと目を向けねばならないと反省。さて、どうしよう。
これまで私は、ほとんど預貯金以外の貯蓄をしてこなかった。証券会社に出向くのが面倒というのが最大の理由。しかしオンライン・トレードが実用化されたこともあり、ここらで株式投資や外貨建MMF投資でも手がけてみれば、否応なしに経済の動きを目が追うだろう。というわけで、5月の黄金週間中にオンライン・トレードを扱っている会社数社へ資料を請求。平日の昼間に証券会社の店頭に出かける気はしない。
手数料等を比較すると、おそらくはイー・ウイング証券が最もコストパフォーマンスに優れるのだろうけれど、敢えて別の証券会社にしてみる。結果、口座を開設したのは某オンライン専業証券と某N総合証券。
この2つの証券会社を比較して目立ったのは、某N総合証券があくまでも「支店に帰属する顧客」という立場を貫いていること。確かにこの某N総合証券、数多い支店の営業力に定評がある。とはいえ、オンライン・トレードを指向する客は支店など意識していないだろう。別の某D総合証券では、やはり支店の数が多いものの、オンライン・トレードの申し込み客はそれ専用の本部を取引店として一括管理している。オンライン・トレード利用者は支店など利用しないだろうと割り切っているのだろう。
オンライン・トレードという取引形態に限って見ると、証券会社の支店は必要なく、コストを押し上げる要因ですらある。しかし証券会社と顧客という関係で見ると、オンライン・トレードは支店窓口の延長という見方もできる。どちらが正しいか、私には断言できない。しかし昔からの総合証券会社が、従来の、支店を窓口とした取引スタイルにオンライン・トレードという取引スタイルを当てはめようとすると、支店取引よりあまり安い委託手数料率は設定できないだろう。それは支店取引からオンライン・トレードへのシフトを加速し、支店の存在意義を自己否定する行為だから。
確かにこの某N総合証券、他より手数料が高い。にもかかわらず私が口座を開いたのは、ミニ株と外貨建MMFに使うため。他に無いサービスを提供できるのであれば、存在意義はある。しかし、いずれは他の証券会社も同様のサービスを提供してくるだろう。それが分かっているにもかかわらず、某N・某D総合証券はオンライン・トレードを分社化せず、自社運用としている。その時に彼らが、自社運用のメリットを活かした差別化をどのように図るのか、もしくは分社化を余儀なくされるのか、興味深いところだ。